取らぬ狸の胸算用

思い込みが激しい

雑記

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実

www.youtube.com 右か左かというのは、自己と世界の関係をどう見るかによって決まる。そのことがよくわかるドキュメンタリー。 この討論会は「日本で言葉が力を持った最後の時代の激論」のように形容されており、確かに両陣営とも終始日本はこのままではいけ…

5月某日日記

7時過ぎ起床。風呂に入らないまま寝てしまったので朝風呂。 8時過ぎに家を出る。最近健康とダイエットのために「あすけん」アプリを始めたが、朝食を食べない人間なのに毎日「朝食の内容を記録しろ」という通知が届くのが鬱陶しい。朝食を食べないのはポリシ…

SNS批評への雑感②批評、かっこ悪い

①を書いた時から表題のテーマで②を書くつもりだったのに、結局書きかけのまま放置してしまった。お蔵になりかけていたところ、関連トピックが数日前に少し耳目を集めていたのを目にしたので、改めて書き残しておくことにする。www.news-postseven.com 耳目を…

春・生成流転

車窓から見える景色が日毎うららかになり、遂に今週来たなと思った。訪問先でふと横目に見やった街路樹の枝先からやや蕾の膨らみを感じたその日の数時間後昼、建物を出る頃にはもうそこは誰が見ても春爛漫の桜並木に変わっていた。 植物のくせに人間並みの目…

中島敦とわず語り

中島敦を読んでいる。 代表作は高校の頃に一通り読んだ筈だから言うなれば再読ということになり、私は元々は絶えて小説の再読などしない人間なので、これは極めて珍しいことではある。そして何で今になってそんなことをしているのかと言うと、小説において自…

SNS批評への雑感①ファシズムはダメ!

国連UNHCR協会 少し寄付やらなきゃいけないことがあるのに自堕落な日々が続いている。 明日から本気出す。 1つ前の記事で「アニメファシズム」についてほんの少しだけ言及したが、そもそも近頃よく、単純批評のコミュニケーションについて考えている。言うな…

聖バレンタイン

結論から述べるとバレンタインの日に特別なことは何一つとして起こっておらず、至って平生通りの1日――こんな普通の日過去にあった? と自らの記憶に問いかけてしまうくらいには変哲の無い1日だった。ただしかし、私はこう見えて楽観人間の節があり、バレンタ…

1/19日記

寝たのは3時過ぎくらい。 宇多田ヒカルのニューアルバムが0時にリリースされたのでiTunesで購入していた。半分以上がシングルで購入済のトラックなので残りをポチポチ買っていたら、最後に「アルバムのみ」なるトラックがあるのに気づいた。要はアルバム全体…

普通のことを言う勇気を持とう

noteやはてなブログやらtwitterなど、とかくフットワークが軽く即時性が重要な文章webメディアというのは、いつだか村上春樹が述べていたように文章の質が低い、文章が上等でないことが多いが、一方で凡百の普通の人間が異常な主張を繰り返すように変貌を遂…

2021年良かった本

年の暮れであるので、簡単にだが振り返り。 2021年に刊行されたという訳ではなく、専らただ単に私がこの2021年に読んだ中で良かったもの、という独断の括りであり、そもそも私自身そんなに数を読む方ではないので母数も少なく、読者諸氏の参考にはならないで…

高学歴とモテ

彼女は頭が悪いから (文春文庫)作者:姫野 カオルコ文藝春秋Amazon あらすじ(上記リンク先より引用) 横浜市郊外のごくふつうの家庭で育った神立美咲は女子大に進学する。渋谷区広尾の申し分のない環境で育った竹内つばさは、東京大学理科1類に進学した。横…

道なき道のための宣言

10月。いやー、まさかだったね。まさかこんなことになるとは。え? いや総裁選のことじゃないですよ。結局岸田氏か、と聊か肩を落としたのは事実だけど、まさかって程に予想できないことじゃない。だから……いや、小室圭帰国はもっと違うよ。そりゃ彼は面白い…

人のブログも1015日

超絶怒涛の秋めきによりもう9月も半ばになった。過ごしやすくて良い。雨さえ降らなければ今の時期が1年の中で最も生活に適していて好みだが、雨が多いのがマイナス要素として大きすぎるのが難点だ。今日も今日とて雨が降っているけれども、つくづく雨の日の…

某へのぼやき

このところ更新が減っていたのは、多忙だったと言うよりは単純に書くことがなかったせいだ。他人様の創作レビューばかりやるのも微妙だし、日記のようなものを書こうとしてもどうも手癖で冗長になりすぎるので気が乗らないしで、改めて考えると私のような何…

翻訳とオリンピック

1つ前の記事で突如として高校英語の授業の予習が始まったことにいささか豆鉄砲を食らった読者がいるかもしれない。翻訳って文章の練習になるし、英語のリハビリも出来て一石二鳥(鳥だけに)、とふと思い立ち余裕綽々で取り掛かったものの、いざやってみると…

徒然なるままに、引越し

引っ越しするので粛々と準備している。暫く前から住環境を変えたいと思っていたのたが、いざ引っ越すとなると体が強張ってきた。物理的にも感情的にも、単純に引っ越しが面倒くさいのもある。 感じること、考えることが多すぎるのは面倒くさい。AIに丸投げし…

General Positioning System

一部の若者の間で、仲が良い友達とGPSを共有するのが流行っているらしい。あるジャニーズの人と人気若手俳優がGPSを共有しているらしく、そのことでネットの女性ファンが喜んでいた。何から何まで理解不能という、ここ最近の衝撃新事実である。 SNSネイティ…

小説について

2年くらい前から小説を書いてまして、今回、半年前に文学賞に応募したものの結果が出たのと、あと新作も書き終えたので、区切りとして独り言じみた反省をば。 半年前に書いた小説は今まで書いた中で一番、いやそれどころか今までの数本とは比較にならない程…

ドルオタ、かくも不可思議な存在

昔からわからないんだよなドルオタって。いや、わからないものを無理やりわかろうとしなくていいだろうとずっと等閑にしてきて今があるのだが、そうやって洞察を蔑ろにしていたツケか、発見するのが随分遅れた。この前久々にテレビを見てみたら「言葉にする…

匿名幾何学

長いことブログ名にしっくり来なくて人知れず試行錯誤していたのだが、今度こそこれで行くと決めた。そういえば最初からアイコンは信楽焼きのタヌキだった訳だし…後講釈になるが元々タヌキはかなり好きな動物で、特にペットとして遇されるに最適な姿形、個体…

ミュージアム門下生

去る2月17日は安吾忌だった。2月17日は【安吾忌】2月17日は『堕落論』『白痴』などで知られる作家・坂口安吾の命日。1906年新潟市生まれ。純文学のほか、歴史小説や探偵小説、随筆など多彩な執筆活動を展開。戦後の日本社会で活躍し、太宰治らとともに「無頼…

読書にまつわる雑多な所感

万人にとって避けがたくも兎角避けたい営みの一つに自己紹介というものがある、と思っていたが、意外とそうでもないらしい。宇宙ゴミのように、いえ、夜空を瞬く星々のように無数に存在する種々のSNSアカウントの個人プロフィールを無作為に覗いてみると、字…

パーマネント・インテンション

2020年春頃からの未曾有のパンデミックにおいて、運の良いことに自分自身は現在まで大した実害を被っていない。無論、一刻も早く終息してほしいと心の底から哀切祈願しているが、とはいえ某ウイルスを契機に始まった多くの文化や風俗の中で、終息後もある程…

流行への文句

職場で『鬼滅の刃』の話になり、「あまり好きじゃない」(オブラート)と話したら、「意外。少年漫画だから好きかと思ってた」とちょっと見下した顔で言われた。 いや…舐めないで頂きたい、と憤りたい気持ちをグッとこらえて苦笑いだ。なぜなら私がやりたい…

結婚ラッシュを受けて

11月下旬あたりから知人の結婚報告が続いている。 入籍届に指輪を添えた写真がTwitterにあげられたり、既に終えた結婚式の模様が大変な高画質でFacebookで報告されていたり、急に「来年10月○日空いてる? 結婚式するから来て」とLINEが来たり(空いてるとか…

「語らない」語り

「芸人なら政治と宗教は語らない」と有吉がいつかどこかで言っていた。何でもこれは有吉の父親からの遺言らしい。いやどんな遺言だよと思うけど、有吉自身もこの遺言に納得して今なお旨としてるそうな。 確かに「商売相手に政治と宗教と野球の話はするな」っ…

用語の変数

唖(おし)とか聾(つんぼ)とか跛(びっこ)とか、そういう文字が私は好きだ。古めかしい差別用語だとしても、古代の障碍者が藻掻き苦しむ姿がここに鮮やかに閉じ込められていると思うから。言語には人間が味わってきた感覚が保存されている。 最近私が気に…

玄関を開けたらいる人

平日20時にインターホンが鳴り響くのは異常事態だ。危うくパソコンにお茶をベタベタ零しそうになった。 この時間の心当たりないピンポンなんて普通は居留守するのだが…一応と思いモニターを確認してみたところ、意外にも私服姿の若い女性の所在ない頭が魚眼…

不気味の谷の動物

猫 全体性(Gestalt)を持った一個のまとまりを凝視したりしているといつしか全体性が失われて認識がもみくちゃになる現象をゲシュタルト崩壊と言い、よくこうやって漢字なんかがサンプルとして出されるが、自分の場合動物を見ている時にも頻繁に起こる。 動…

読書家フォビア

文学好きを声高らかに自称する人間ほど文章が下手でキモいのは世界七不思議のひとつに数えられている。要は鈍感な文学オタクが一定の割合で存在する不思議。 思えば「ビブリオバトル」なる行事を初めて知った時はそこに乗り込んで血の海にしてやりたい激情に…