取らぬ狸の胸算用

思い込みが激しい

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ナナ・クワメ・アジェイ=ブレニヤー『フライデー・ブラック』

フライデー・ブラック作者:ナナ・クワメ・アジェイ=ブレニヤー発売日: 2020/02/03メディア: 単行本 骨太で冷静、爆発的。すばらしい。アメリカの、そして我々の現在を肌で生々しく、しかしデジタル時計みたいに正確に測り知れる珠玉の短編集。これ以上なく政…

小説について

2年くらい前から小説を書いてまして、今回、半年前に文学賞に応募したものの結果が出たのと、あと新作も書き終えたので、区切りとして独り言じみた反省をば。 半年前に書いた小説は今まで書いた中で一番、いやそれどころか今までの数本とは比較にならない程…

大藪春彦『ヘッド・ハンター』

ヘッド・ハンター (光文社文庫)作者:春彦, 大藪発売日: 2020/08/06メディア: 文庫 あらすじ(Amazonより) 晩秋のアラスカ荒野に、独り獲物を追う男がいた。杉田淳、三十四歳。元傭兵の彼の標的は、人間ではなく野生動物たちだ。大ヘラ鹿、グリズリー、バイ…

J.M.クッツェー『マイケル・K』

マイケル・K (岩波文庫)作者:J.M.クッツェー発売日: 2015/04/17メディア: 文庫 あらすじ(Amazonより) 土のように優しくなりさえすればいい―内戦の続く南アフリカ、マイケルは手押し車に病気の母親を乗せて、騒乱のケープタウンから内陸の農場をめざす。ひ…

ドルオタ、かくも不可思議な存在

昔からわからないんだよなドルオタって。いや、わからないものを無理やりわかろうとしなくていいだろうとずっと等閑にしてきて今があるのだが、そうやって洞察を蔑ろにしていたツケか、発見するのが随分遅れた。この前久々にテレビを見てみたら「言葉にする…

アゴタ=クリストフ『悪童日記』

新年度です。モンハンライズを買いたい気持ちを賢明・懸命にねじ伏せて読書をする。 今まで読書記録は気が向いた時だけ書いていたが、やっぱりインプットとアウトプットちゃんと併せてやった方が良いなという気持ちになってきたので、これから暫くは(積読消…