取らぬ狸の胸算用

思い込みが激しい

2022-01-01から1年間の記事一覧

最近読んだ小説

男の書く小説は大きく二つに分けることができる。一つはハードボイルド鋼鉄系、もう一つは夜中に付き合ってない女がいきなり家に訪ねてくる系である。前者は私の最も好きな様式、後者は最も苦手かつ嫌いな様式であるが、不可解なことに特に日本においては後…

近況

なまじ平均的な日本人程度の勤労意欲があるだけに、9月に続いて10月も、仕事だけでそこそこ忙しくなってしまった。 残業も月50時間を超えてくると自分ごときは健康を保つのに精一杯で、余暇の時間も取れない。22時過ぎには駅中風景も随分殺伐とした重い空気…

ONE PIECEについて思うこと

もはや第何次だかわからない世間のONE PIECEブームに乗っかって、私もこの7-8月、ジャンププラスの期間限定全話無料公開*1でONE PIECEを読み直していた。何と言ってもONE PIECE直撃世代なので昔はリアルタイムで追いかけており、特にアラバスタ編あたりまで…

宇多田ヒカル About Me (2004)

About Me宇多田ヒカルJ-Pop¥255provided courtesy of iTunes 宇多田ヒカル About Me 訳

宇多田ヒカル Find Love (2022)

www.youtube.com 宇多田ヒカル Find Love 訳

山本直樹『レッド』

レッド 1969~1972(1) (イブニングコミックス)作者:山本直樹講談社Amazon あらすじ(上記リンク先より引用) 革命を目指す若者達の青春群像劇。この物語の登場人物達は決して特別ではない--。物語の舞台は1969年から1972年にかけての日本。ごく…

紫陽花、涙のボテロ展

最後の更新から随分と日が空いてしまった。更新が無いことに対して周囲の誰からも催促も惜しむ言葉も貰っていないが、このブログの更新が無くなることで地球上の恐らく5名程度の方々がどこか物足りない気持ちになるってことが数日前からテレパシーでビシバシ…

5月某日日記

7時過ぎ起床。風呂に入らないまま寝てしまったので朝風呂。 8時過ぎに家を出る。最近健康とダイエットのために「あすけん」アプリを始めたが、朝食を食べない人間なのに毎日「朝食の内容を記録しろ」という通知が届くのが鬱陶しい。朝食を食べないのはポリシ…

SNS批評への雑感②批評、かっこ悪い

①を書いた時から表題のテーマで②を書くつもりだったのに、結局書きかけのまま放置してしまった。お蔵になりかけていたところ、関連トピックが数日前に少し耳目を集めていたのを目にしたので、改めて書き残しておくことにする。www.news-postseven.com 耳目を…

最近読んだマンガ

BILLY BAT BILLY BAT(1) (モーニングコミックス)作者:浦沢直樹,長崎尚志講談社Amazon 描いた漫画が現実になる!という創作者なら一度は過るよくある発想をここまで壮大かつダイナミックに広げられるのは相変わらず驚愕だが、BILLY BATはいくら何…

林公一『家の中にストーカーがいます』

こころと脳の相談室名作選集 家の中にストーカーがいます “こころの風邪”などありません、それは“脳の病気”です impress QuickBooks作者:林 公一インプレスAmazon Dr.林のこころと脳の相談室における主要コンテンツ「精神科Q&A」の電子書籍化。紙は無し。 …

チェホフ『かもめ・ワーニャ伯父さん』

かもめ・ワーニャ伯父さん (新潮文庫)作者:チェーホフ新潮社Amazon 恋と名声にあこがれる女優志望の娘ニーナに、芸術の革新を夢見る若手劇作家と、中年の流行作家を配し、純粋なものが世の凡俗なものの前に滅んでゆく姿を描いた『かもめ』。失意と絶望に陥り…

春・生成流転

車窓から見える景色が日毎うららかになり、遂に今週来たなと思った。訪問先でふと横目に見やった街路樹の枝先からやや蕾の膨らみを感じたその日の数時間後昼、建物を出る頃にはもうそこは誰が見ても春爛漫の桜並木に変わっていた。 植物のくせに人間並みの目…

中島敦とわず語り

中島敦を読んでいる。 代表作は高校の頃に一通り読んだ筈だから言うなれば再読ということになり、私は元々は絶えて小説の再読などしない人間なので、これは極めて珍しいことではある。そして何で今になってそんなことをしているのかと言うと、小説において自…

SNS批評への雑感①ファシズムはダメ!

国連UNHCR協会 少し寄付やらなきゃいけないことがあるのに自堕落な日々が続いている。 明日から本気出す。 1つ前の記事で「アニメファシズム」についてほんの少しだけ言及したが、そもそも近頃よく、単純批評のコミュニケーションについて考えている。言うな…

聖バレンタイン

結論から述べるとバレンタインの日に特別なことは何一つとして起こっておらず、至って平生通りの1日――こんな普通の日過去にあった? と自らの記憶に問いかけてしまうくらいには変哲の無い1日だった。ただしかし、私はこう見えて楽観人間の節があり、バレンタ…

西村賢太氏哀悼。 数少ない存命の好きな日本人小説家だった。 ざまあみろはあります。とてつもなくあります。今まで「文學界」の新人小説月評で調子よくけなしてくれたゴミみたいなやつにさえも、心の底からざまあみろと思ってますね。あと、僕をバカにした…

最近読んだ漫画

薄れかけた記憶を掘り起こして感想。 MASTERキートンReマスター MASTERキートン Reマスター (ビッグ コミックス)作者:浦沢 直樹,長崎 尚志小学館Amazon 無印MASTERキートンは相当好きな漫画なのに、リマスターが出ているのを最近まで知らなかった。相変わら…

1/19日記

寝たのは3時過ぎくらい。 宇多田ヒカルのニューアルバムが0時にリリースされたのでiTunesで購入していた。半分以上がシングルで購入済のトラックなので残りをポチポチ買っていたら、最後に「アルバムのみ」なるトラックがあるのに気づいた。要はアルバム全体…

普通のことを言う勇気を持とう

noteやはてなブログやらtwitterなど、とかくフットワークが軽く即時性が重要な文章webメディアというのは、いつだか村上春樹が述べていたように文章の質が低い、文章が上等でないことが多いが、一方で凡百の普通の人間が異常な主張を繰り返すように変貌を遂…